Viibar テレビ局向けDX支援

クライアントインタビュー

朝日放送テレビ株式会社 テレビ局が手掛ける新規事業「Onnela/オンネラ」

2021/01/24

朝日放送テレビ株式会社(以下、ABCテレビ)は、地上波でのテレビ番組制作に加え、エー・ビー・シー開発株式会社と共同で暮らし・住まいにスポットを当てた動画メディア「Onnela/オンネラ」を展開しています。2018年から2019年の2年間は、ABCグループとViibarの共同出資で運営を行っていました。動画メディアとマネタイズについて、今回はオンネラの事業責任者の久田さんにお話をうかがいました。

お話を伺った方

朝日放送テレビ株式会社
IP事業プロジェクト室
久田理 様 2007年朝日放送入社後、放送運用業務やテレビの拡張をテーマとするR&D業務に従事。
2014年東京オフィスへ異動。デジタルコンテンツ事業の企画開発・運営に関わった後、2016年ABCフロンティアホールディングスへ出向。以後、事業プロデューサーとして新規事業立ち上げを担当。
2020年朝日放送テレビに帰任し、社長直轄の組織であるIP事業プロジェクト室にて、オンネラ事業をはじめとする事業開発業務、グループ各社のDX推進業務を担当している。

聞き手

株式会社Viibar
取締役COO
高橋俊輔 新卒でNHKに入局後ディレクターとして番組制作に従事。ドキュメンタリーやニュース番組の制作を経て、SNSとテレビを融合させた番組開発に携わる。
2014年Viibarに入社後、動画クラウドソーシング/動画制作/動画メディア事業などネット動画に関する事業の立ち上げを担当。
2018年より動画事業の全体責任者として、事業開発・運営を行っている。

Let’s Talk!

久田さん、本日はよろしくお願いします。

最初に、久田さんの普段の業務内容について教えてください。

私はテレビの中の新規事業を担当する「IP事業プロジェクト室」で事業プロデューサーをしています。テレビ局のビジネスの次のタネを作り、「Intellectual Property」、知的財産という意味とインターネットプロトコル、デジタルとライツ(権利)を上手く組み合わせて事業展開をしていくことが、IP事業プロジェクト室のミッションになります。

久田さんが事業開発から携わっている「Onnela/オンネラ」について概要を教えてください。

オンネラは「暮らし」にスポットを当て、暮らしがもっと楽しく快適になる情報を提供することで多様化するライフスタイルに寄り添い、自分らしい暮らしや住まいの実現をサポートする暮らし動画メディアです。Viibarさんには、オンネラのコンテンツ制作、SNS運用、タイアップ広告配信を支援していただいています。

〜 プロジェクトの変遷 〜 ▼2016
ABCフロンティアにて教育、音声などの事業開発を行う
▼2017
ABCフロンティア・Viibarが協業し家ナカ動画メディアの事業計画を策定
▼2018
共同出資でオンネラの前身「LYKKE(リッケ)」がスタート
▼2019
サービス名を「LYKKE」から「Onnela/オンネラ」へ。タイアップ型広告配信をスタート
▼2020
朝日放送テレビに事業移管後、住宅展示場、住関連総合ショールームなど、住まい暮らしに関する事業を展開するABC開発との共同事業を開始

Onnela/オンネラの成り立ちと目標

オンネラは立ち上げの構想段階から弊社も一緒に事業を立ち上げてきたのが懐かしいです。どのようにオンネラが立ち上がったのか、改めて経緯を教えてください。

オンネラは、元はABCグループ会社である株式会社ABCフロンティアホールディングス(以下、ABCフロンティア)で2017年に新規事業として立ち上がったプロジェクトです。

オンネラが立ち上がったきっかけは、ABCフロンティアで色々な領域において新規事業を企画する中で、動画とテレビの連携は将来的に求められていくと考え、そこを使って何かビジネスができないかという着眼点を持ったことがきっかけですね。

新規事業を模索していた2016年後半に、色々な領域でやっている中で料理動画も企画しましたが、既に様々な企業が手をつけて盛り上がっていました。僕らテレビ局の考え方だと、どうしてもコンテンツを作ったら勝手に視聴者に届くという発想になってしまうので、コンテンツとデジタル領域をうまく組み合わせた新しい視点でやっていかないといけないという課題がありました。

2017年にテレビ放送の深夜ミニ番組枠と連動した分散型メディアを展開できないかということで、弊社と一緒にジャンル探しから行い、だんだん検証していくうちに「暮らし」の領域にスポットを当てたんでしたよね。

はい、そこからViibarさんと協業してプロジェクトを立案し、2018年からオンネラの前身である「LYKKE(リッケ)」という名前でスタートしました。今は、ABCフロンティアからABCテレビに事業移管しています。

LYKKEをスタートした2018年は、事業の採算ラインを念頭に置きながら、ユーザーに刺さるものをどう成立させられるかを一緒に考えましたね。

はい、最初はKPIを売り上げに置かず、ユーザーの満足度とコスト感に焦点を当てました。

これは当時のテレビ局の一般的な収支管理の方法だと、なかなか難しいことだったのではないでしょうか。

そうですね。新規事業創出をミッションにしているABCフロンティアだからこそできたんだと思います。最初にしっかりと時間を割いて、まず良いものを作るというチャレンジができたのはすごくありがたかったです。初年度からコンテンツも作って売りも上げていかないといけない状況だったとしたら、詰まっていたんじゃないかなと思います。

LYKKEの立ち上げを振り返って、新規事業を開発する時の考え方を教えてください。

テレビ局の中で新規事業のコスト感を考えると、放送事業の収入に近い形でコストの回収スパンを短くしがちなのでネックになることもあるんです。本来、放送事業では2年かけても回収できるか分からない事業は通しづらいものです。投資コストに対して回収スパンが長いものはどうしても…。

今回は、新規事業に対しては投資という考え方で、腰を据えて取り組んでいくことができています。まだ過程ではありますが、プロジェクトとしては上手くポジティブな方向に向かっていると感じています。

Viibarと取り組みが始まったきっかけ、大変だったこと

2017年当時、取り組みの中でViibarを選んでいただいた理由を教えてください。

思い返すと、色々な会社さんにお声掛けをさせていただいている中で、講演会を聞いたことがきっかけになりますね。元々Viibarさんのことは知っていたんですが、Viibarさんは本当にテレビ局のことを理解していて、良い形でデジタル領域でもビジネスとして展開できたら良いんじゃないかという話を聞いて、すごく心強かったというのが一番大きいです。

他にも色々な会社さんとお話をさせてもらったんですが、「webの中でどうやってやっていくか」という目線しかなかったのを少し物足りなく感じていました。

当時のViibarとしては、2016年〜2017年は分散型メディアを結構やっていて、各社とも料理メディアを含め単独の広告マネタイズは厳しいことが何となく見えてきていていた中で、テレビと組み合わせることで勝機があるかもしれない、という仮説を立てていました。そういう経緯もあり、2018年から一緒に取り組ませてもらいました。

僕らも一人で複数の新規事業企画を担当しており、ひとつの企画に対するマンパワーや予算が限られている中、Viibarさんに相談をしたところ興味を持っていただけたことが大きかったんだと思います。

続いて苦労した点についてなんですが、立ち上げ後は特に大変だっことばかり思い出されます。

立ち上げ当時、コンテンツを量産していこうと月に100本の動画制作を計画していました。とにかく量産で考えていて、完全に作り手を無視していました。

料理とDIYの動画を作る大変さを無視した計画を一緒に引いてしまいましたね(笑)。

見誤ったのはありますね。撮影の準備や撮影の演出にすごくコストがかかるので、ユーザーに届けるには課題感をしっかりと共有しなければいけません。

本来、工数を把握した上で計画をしなければなりませんが、初期の頃は計画で予定していた制作本数と実際の制作の大変さに乖離がありましたね。

そうですね、その調整に苦労しました。現在は1日1本、月に30本の動画を制作するペースにのせることができました。品質と量のバランスには相当な苦戦をしてここまでたどり着きました。

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