テレビのインフォマーシャルで有名なニキビケア化粧品「プロアクティブ+」のガシー・レンカー・ジャパン。テキストのコンテンツマーケティングで成功した体験を元に、Viibarを活用して理解・共感を呼ぶシナリオを丁寧に設計した動画広告を制作。Twitterを中心に高い広告効果を発揮し、30秒の動画から「直接売れる」を実現した。

プロフィール

  • 藤原尚也藤原尚也(ふじわら・なおや)1996年4月にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に入社。TSUTAYAの店舗運営に携わったほか、ツタヤオンラインでEコマース事業やC&M事業、モバイルコンテンツ事業の統括を行う。その後TカードとTポイントを活用したデータベースマーケティング事業の立ち上げを経て、2012年4月にガシー・レンカー・ジャパンに入社し現職。デジタル戦略、Eコマース事業の統括責任者を務める。

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広告を見て直接買う時代ではなくなっているから、アシストも含めて考える

Viibar 
先ほど去年から動画を作ろうと決めていたと伺いましたが、どうして動画施策を始めようと思われたのか教えて下さい。

ガシー・レンカー・ジャパン 
弊社はラッキーな事に、アメリカの最新事例を聞けるんです。 アメリカのデジタルマーケティングはすごく強く、進んでいる。アメリカではすでに、テレビCMを作るのと同じくらい、動画コンテンツにも力を入れていて、月に40本〜60本くらい作ってるんですよ。
一方、もちろん日本でもどんどんやりなさいと言われるのですが、まだまだ日本では動画が成功しているという事例は少なく、「アメリカでやっているから日本でも」と簡単にいかない面も多いんです。 とはいえ、少しずつでも今からやっていってノウハウを貯めていかないと間に合わない。だから今回動画への挑戦を始めたんです。

Viibar 
動画マーケティングの予算はどのように確保されているのでしょうか?

ガシー・レンカー・ジャパン 
動画を作る場合、制作費というところで予算を取る必要がありました。 動画広告もやっぱり費用対効果の話になってくるので、どこのメディアにいくら使って、どれくらい顧客を獲得するかといった目線で整理して、新しく予算を取っていきました。

また弊社では、ブランド認知を活かして獲得したCPO(コスト・パー・オーダー)と、デジタル上から「ニキビ」といった検索語句を経由した、ブランドフックではない形でオーダーを集めるCPOとを分けて考えています。 オンライン動画は後者で、“初めて商品を知ってもらう、もしくは知っているけど使ったことがない”といった人たちがメインで、CPOの要求水準が低いんです。だからブランドよりも比較的コストをかけられたり、チャレンジはしやすいようになっています。

さらに、動画マーケティングに関してはまだテストの位置付けなので、すぐに結果が出ないこともわかっています。そもそも今、広告から本当にダイレクトに購買につながることは少なくなってきています。広告を見てすぐクリックして買うというのではなく、 やっぱりお客さんも「本当にそうなのか」っていろんなサイト回って確認するんですよね。なので、そういったアシストも含めたCPOで見る。なるべくトータルで見た数値で、目標に到達するためのテスト期間としてやらせてもらってます。

まだまだ結果ベースでみたら目標数値達成は難しいですが、日々良くなっています。自分たちなりにどんどん色々なノウハウが溜まってきていて。だから今年1年やったらもうだいぶ見えてくるんじゃないかなという気はしています。
とはいえ静止画と比較すると、現状でも動画の効果の高さが出ています。バナー広告のDSPと動画広告のDSPのCPOを比較すると、約半額となり、動画広告の効果が高いことがわかります。

ガシー・レンカー

テキスト等のコンテンツと連動した動画に挑戦する

Viibar 
今回、Viibarに決めていただいたポイントを教えて下さい。

ガシー・レンカー・ジャパン 
Viibarさんは最初から4つくらい提案を持ってきてくれたんです。それが大きかったです。また、決まってからのスピード感もありました。 多分こういうテイストがいいんじゃないかって提案をいくつか持ってきていただいて、僕らが思いつかないアイディアも含まれていました。

Viibar 
今後、動画含めマーケティングでどういった事に取り組みたいですか?

ガシー・レンカー・ジャパン 
今ちょうど手がけ始めているのですが、コンテンツによって検索する人が違うという所に焦点を当てて、動画を各々に分けて見せていきたいと思っています。 例えば、何かテキスト等のコンテンツを読みながら、ポップアップで動画がずっと流れているみたいなことをやりたいんです。コンテンツと動画の両方見て欲しいんですね。そして、リターゲティングして更に別の動画で追いかけていく。最初に見せる動画、リターゲティンングで追いかける動画といったように、段階で切り分けてそれぞれテストしていきたいと考えています。大切なことは動画とそこにあるコンテンツがちゃんと連動していること。そういうチャレンジをしていきたいと思っています。

また、30秒とか1分よりもっと短い尺の中で、「伝わるもの」を多く作らないといけないと思っています。今はまだ数が少ないですが、今後何十個と動画コンテンツを作っていかないと、本格的なマーケティングは始められない。
作り方も、一個一個作っていった方が良いのか、長尺で作ったものを切り分けて使った方がいいのかといったノウハウを貯めていかなければならないんです。それをマーケティングチームとして、運営・運用体制含めどうルーチンとして回していくのかが今後の課題です。
だから今回のように、Viibarさんたちと組むのは一つのやり方ですよね。そういう他社の人たちとパートナーを組むことで、自社にはない発想も生まれますし。

社外のクリエイターのアイディアが新しい発見を産む

Viibar 
今回、クリエイターのアイディアが新しい発想に繋がったということでしょうか。

ガシー・レンカー・ジャパン 
そうですね。それこそ最初持ってきていただいた案で、オフィスの休憩スペースのような場所でOL2人が話していて、「ニキビできたんじゃない?」みたいな会話から始まる絵コンテが面白くて。20代の大人の女性は、ちょっとした瞬間にふっと肌を見るんだなと、そこからスタートするって面白いなと感じました。 今回はそのアイディアに起因して、よりナチュラルさとかリアルさにこだわっていったんですよね。
また、実はこのアイデアから派生して「大人って、ほんとに普段“大人ニキビ”って言うの?」という疑問も生まれました。

Viibar 
わたしは言わないですね笑

ガシー・レンカー・ジャパン 
そうなんです、だから今回撮影にきてくれた子にも聞きました。そしたら「言わない」と。 「じゃあなんて言うの?」って聞いたら、「肌荒れ」とか、「張りがない」とかって別の表現を使うそうです。今回はそういうリアルさにこだわりましたね 。それが理解と共感につながるポイントになったと思うんです。そうしたことにこだわれたのも、スタートはOL2人の自然な会話というところにあったんです 。

Viibar 
近頃アメリカではクリエイティブの制作チームを自社で持たれている事例もあると聞きますが、今後日本ではどういった流れになるとお考えですか?

ガシー・レンカー・ジャパン 
日本ではクリエイターを自社で抱えるということはまだまだ難しいと思っています。クリエイターを評価する人事的な制度が無いですし、作品だけでドライに評価する文化も根付いていません。クリエイターを自社で抱えても、調整事が増えてしまい、効果があがらないのではないかと思います。そうすると、優秀な人は皆出て行ってしまい、ノウハウがたまらずに終わってしまう。だからViibarさんのような会社とチームを組んで進めていくのが一番だと思います。

Viibar 
この度は貴重なインタビューのお時間をありがとうございました。

※本事例は、2016年6月に実施したインタビューに基づいて作成しました。
※本事例は掲載時点のものです。

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