日本航空が国際線で導入している「新・間隔エコノミー」は、導入後の2013年からTVCMを中心とした宣伝展開を実施し、一定度の認知は獲得できており、また、ご利用されたお客さまからはご好評の声を多く頂いていた。更に多くのお客さまにご利用頂きたいと思い、360度動画という表現を活用し、Viibarのクリエイターと共に座席を疑似体験できる動画を制作。CMや交通広告の受け皿としてのWebページに動画を用意し、「新・間隔エコノミー」の魅力更に深く知っていただくことでより多くのお客さまにご利用頂くことができた。

プロフィール

  • JAL波多野氏日本航空株式会社
    波多野氏
    2007年株式会社日本航空インターナショナル(現・日本航空株式会社)入社。入社後、羽田空港での国内線旅客業務、国内線予約センター業務、法人営業部などを経て、2014年11月より宣伝部所属。主に国際線の商品・サービス宣伝を担当している。

2つのグループで構成されるJAL宣伝部

Viibar 波多野様の業務内容をお聞かせ下さい。

日本航空 動画を制作した当時は、国際線のJAL SKY SUITEという国際線商品を中心とした宣伝の担当をしていました。例えば、阿部寛さんをイメージキャラクターとした「新・間隔エコノミー」などです。宣伝部は2つのグループに分かれておりますが、私が所属しているグループは主に国際線・国内線の商品やサービスについて、より具体的に宣伝を行っているグループになります。イメージキャラクターで言うと、国内線では嵐さん、国際線では阿部寛さんを起用させていただいています。

JAL波多野氏

CM・交通広告で認知した後の「受け皿」としての動画

Viibar 今回、動画に取り組むことになった背景を教えて下さい。

日本航空 2015年度の計画を立てた時点では、これまであまりJALにお乗り頂いていない新しいお客さまに「新・間隔エコノミー」を体験して頂くために、国際線の需要の高まる特に夏のプロモーションに注力する、という大きな流れを決めていました。施策を具体化していく中で、テレビCMや交通広告を打ち出し、知ってもらうだけでなく、さらに利用促進を図るための工夫として、テレビCMや交通広告を見たあとにより深く「新・間隔エコノミー」を知って頂くWebページとコンテンツを用意しようと考えました。

更に先ほどお話しした通り、テレビCMや交通広告は、ご家族でご旅行に行かれるような幅広いお客さまに訴求する狙いがありましたが、Web宣伝の場合、「新・間隔エコノミー」が元来ターゲットとしているビジネス利用のお客さまも意識して制作しようということになりました。

これまでも「新・間隔エコノミー」や「JAL SKY SUITE」ではビジネス利用のお客さまに向けてコミュニケーションを行ってきましたが、今よりも更に多くのビジネス利用のお客さまに利用してもらうために何が必要かを考えた時、イメージ中心のCMや交通広告では伝えきれない、具体的なメリットを訴求しなければいけないとの仮説を立て、360度動画という表現を活用することに決めました。

360度動画による疑似体験という新しい表現手段は、高評価

Viibar 今回、なぜ「360度動画」という表現を採用したのでしょうか。

日本航空 360度動画を採用した目的は、商品を疑似体験する事で、よりリアルな理解を深めて欲しいという狙いからです。従来の座席よりも足元のスペースが約10cm広がったことによる快適性を伝えるため、「新・間隔エコノミー」という名称から始まり、今までさまざまな表現でメリットをお伝えしようとしてきましたが、この快適さをよりリアルに感じていただける有効な表現方法は実体験に勝るものはありませんでした。「新・間隔エコノミー」という商品は認知されているけど、お客さまの更にご利用して頂くための答えはここにあると考えていました。とにかく、今までよりももっとリアルに伝わる方法はないかいろいろと検討した結果、今回活用した360度動画というアイデアがぴったりとはまったのです。

実は、忍者女子高生などをはじめとするバイラル動画の流行もあり、「新しいことにチェレンジするのであれば、話題となる動画を作りたいね」という話もありました。しかし、同時にJALとしての会社のブランドもしっかりと伝えるためには、単なる、笑っておかしい「面白さ」を追求するのではなく、「なるほどね」「興味深いね」というような「面白さ」を追求していくべきだという方向性で一致しました。そんな時、ちょうど360度動画を制作できるクリエイターがViibarさんに登録されているとお聞きし、具体的に話が進み始めました。

Viibar 先ほどビジネス利用者がターゲット、というお話がありましたが、結果として動画施策は成功だったのでしょうか。

日本航空 まず、JAL社内では意外と新しいもの好きな傾向があるのかもしれませんが、関連部署においての評価は非常に高いものでしたまだ公開してから日が浅いため、しっかりとした効果検証はこれからですが、映像をご覧になったお客さまのコメントなどを拝見する限り、商品への興味喚起という意味でも効果が高かったのではないかと感じております。

また、360度動画のWeb以外での使い道として、Web用に制作した動画と同じような動画を六本木ヒルズで行った新座席お披露目イベントでも使用しました。会場にお越しいただいたお客さまに体験していただくため、前述のJAL SKY SUITE(ビジネスクラスシート)を3種類並べ、その隣でこの360度動画を映し出しました。(イベントではOculasを使用して、VR体験をしていただきました。)
まだまだ360度動画を体験したことがない方も多く、動画を見られた多くの方々に「おおー!こんなの初めて観た!」と喜んでいただくことができました。

JAL波多野氏

1to1の宣伝コミュニケーションを目指す

Viibar Viibarをご利用いただいたご感想をお聞かせください。

日本航空 まず、タイトな制作スケジュールの中、迅速なご対応をいただき大変助かりました。特に、機内での撮影は、いろいろな制限もあり、その対応は本当に大変だったと思いますが、そういった場面でも、柔軟、迅速にご対応いただけたのは有り難かったです。

また、企画コンペでアイデアを集めたのですが、多種多様なクリエイターに応募していただき、本当に十人十色のさまざまなアイデアをいただけたので非常に良かったです。

Web動画を活用するにあたり、どんな動画が、誰にどう効果的なのか、Viibarさんの担当の方やクリエイターさんと話し合いを重ねながら進めました。今回、Viibarさんには360度動画以外にも色々な企画のYouTube用動画を制作いただきましたが、Viibarさんの仕組みのおかげで、ターゲットに沿った色々なパターンの動画を制作することができました。

Viibar 今後動画を使ったマーケティングで、さらに強化していきたいポイントなどはありますか。

日本航空 特に国際線の宣伝において、今年度は、さらに「認知」から「利用促進」を図っていくため1to1コミュニケーションを強化することを目指しています。そのために有効な手段のひとつと考えているweb動画をより一層積極的に活用していきたいと考えています。今回の動画シリーズでは、いくつかの課題も見えてきました。今後、年間を通して動画を活用していく場合、明確なコンセプト持ち、さらに「お客さまに届く」ものを1to1でより効果的に配信できればと考えております。

Viibar この度は貴重なインタビューのお時間をいただきありがとうございました。

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