国内トップクラスのインターネット広告事業を手がけるセプテーニグループの新規事業として始まった「gooddo」は、NPOへの支援を集めるプラットフォーム。2015年より、Viibarと共にNPO専用の動画制作支援パッケージを開発。動画のメッセージを伝える力を活用して、支援の輪を拡げる新しい取り組みを始めている。

プロフィール

  • gooddo株式会社 代表取締役 下垣圭介氏
    1984年生まれ。新卒で株式会社セプテーニに入社。以後5年間ネット広告事業の営業・営業マネージャーを経験後、2010年にソーシャルメディア事業の立ち上げを行う。その経験がソーシャルグッドな領域の可能性を強く感じるきっかけとなり、2013年に新規事業として「gooddo」事業を立ち上げる。社会貢献を誰しもにとって身近な存在にすべく、事業の拡大にまい進中。

NPOを支援したいという気持ちを行動に移すキッカケを作りたい

Viibar 御社の事業についておしえてください。

下垣氏 私たちは社会貢献を当たり前の存在にする事を目指して、「gooddo(http://gooddo.jp)」というサービスを運営しています。gooddoは、社会課題解決に取り組むNPO団体などに対し、「誰もが、今すぐ、簡単に、無料で、支援ができる」サービスを提供しています。

Viibar なぜそのような仕組みを運営されているのでしょうか?

下垣氏 「NPOに対して支援する気がある人」というのは実はたくさんいます。ある調査では、約7割の人が「NPOを支援したいと思っている」と答えています。一方で、実際に行動に移しているかと尋ねると、「はい」と答える人は2割までさがってしまうのです。
(参考:内閣府「平成26年度「社会意識に関する世論調査」、「平成25年度「NPO法人に関する世論調査」」
そこに我々が解決したい問題があります。つまり、支援したいという気持ちを行動に移すキッカケが無いのです。「そんな問題があるんだ。知らなかったけれど、何とかしたい」と思った時にインターネットを通じて簡単に社会貢献活動に参加できる場をgooddoで提供しています。それをキッカケに、ボランティアに参加したり、寄付をするなど、より具体的な行動に移す人を増やしたいと思っています。
インターネットならば、幅広い人に知ってもらうことが出来るはず。特にソーシャルメディアはもっと使えるはずです。そこに可能性を感じて、この事業を始めました。

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動画が、寄付に繋がる手応えを感じた

Viibar 今回、動画を取り入れようとお考えになったのはなぜですか?

下垣氏 gooddoでは以前から、各NPOの活動テーマに関係する記事をサイト上に掲載して、更にソーシャルメディアで拡散することで、興味を持ってもらうキッカケづくりをしています。しかし文字コンテンツのみでは、興味関心が高い人でないと、閲覧数を増やすのが難しいと感じていました。
そんな中、通信環境の改善や、スマホの普及が進み、動画コンテンツを視聴しやすい環境が整ってきたため、いくつか動画コンテンツを試してみました。最初は、海外の動画を日本に紹介するという形でしたが、1992年にリオデジャネイロで行われた地球サミットで、弱冠12歳の少女が世界の指導者たちに向かって行った「伝説のスピーチ」とも呼ばれる有名な動画を記事の一つとして紹介した所、各段に良い反応が得られました。

※この動画は、Viibarで制作された動画ではありません。

この時、「動画の伝道力/伝心力は凄い」と痛感しました。テキストで記事を読むのと動画を視聴するのでは、同じ時間が掛かるとしても、伝わる情報量が各段に異なります。動画なら短時間でも、人の心を動かす深い情報を伝える事ができるのだ、と気付きました。それが、最初のきっかけでした。ちょうど今から2年ほど前でした。

Viibar その後、動画を頻繁に使い始めた?

下垣氏 まずは、僕らがお付き合いしているNPOさんに既にお持ちの動画を提供していただくようになりました。動画を投稿すると、注目が集まったり、実際に寄付に繋がるという手応えを感じ始めました。

しかし、動画を保有している団体は、まだまだ少なく、動画制作にお金がかけられなかったり、作っていたとしても、クオリティが高いとは言えないものが多いというのが実態です。
そんな時、ちょうどViibarさんと出会い、質の高い動画を、リーズナブルにまた効率的に作れるとのことで、ぜひ活用したいと思いお話を伺ったところ、CSR的な観点からNPOに向けた特別なプランをご用意していただける事になり、共同で動画制作支援パッケージの開発を行いました。

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本気でNPOの動画を作りたい、と思うクリエイターと出会えるから、皆が幸せになる

Viibar 制作のパートナーを決める時には、他の選択肢も考えましたか?

下垣氏 他の企業にもお話は伺いましたが、Viibarは当社のやりたいことに共感してくださっていたので一緒にやりたいと思いました。また、もっとクリエイターが活躍できる場を提供したいというViibarの社会的な目的も方向性が似ていると感じました。

Viibar 実はクリエイターにとっても、社会的に意義のあるお仕事はやりがいがあると感じる方が多く、gooddoさんの案件は人気の高いお仕事です。クリエイターとのマッチングという点で、Viibarはいかがですか?

下垣氏 とてもモチベーションの高いクリエイターの方と出会える素晴らしいサービスだと思っています。我々の案件では、応募者の半数がボランティア経験等がある方なので、
社会貢献意識が高いクリエイターに制作いただけることで、より高品質の動画コンテンツが制作できていると感じます。

Viibar お仕事というより、それ自体を社会貢献と思って制作してくれるクリエイターと出会えているんですね。

下垣氏 はい。
日本IDDM*ネットワークの動画は埼玉県にお住まいの実際の患者さんが出演してくださったのですが、viibarでのマッチングで出会ったクリエイターの方も、以前にご家族の方が同じ病気を発症された方でした。だから彼も親身になってくれて、患者さんの家までロケに行き、とても印象的な動画を制作してくれました。
このように、弊社やNPO団体の活動に共感してくれたクリエイターの方に制作を依頼できるのは、クラウドソーシングならではのメリットだと感じています。

*IDDM:1型糖尿病(IDDM、インスリン依存型糖尿病)。自己免疫疾患で、まだ完治する治療法は確立されていない。小児期に起こることが多いため、小児糖尿病とも言われる。

Viibar 動画を制作する際には、gooddoとNPO団体で、どう役割分担されているのでしょうか?

下垣氏 可能であれば最初は対面で、三者ミーティング(gooddo、NPO、クリエイター)を行います。弊社は、寄付獲得のための情報発信方法について様々な知見を貯めているので、その観点から制作コンセプトの方向性についてアドバイスをします。
その後は、NPOから訴求したい内容とNG事項について報告をしてもらい、クリエイターの方と話し合っていただきます。
制作が始まると、我々はViibarのオンライン制作ルームでやりとりを見守りつつ、基本的にはクリエイターの方とNPOの方におまかせしています。

Viibar gooddo関連の過去動画は、インタビュー中心のものもあれば、素材を使ったアニメーションもあり、少しビックリさせられるドラマチックなものもあります。それぞれのコンセプトは御社の考案なのですか?

下垣氏 動画の表現方法は基本的にクリエイターの方からご提案頂いたアイデアです。我々からは「どうしたら人は社会貢献活動を応援したくなるか」という部分でアイデアを出します。例えば、受益者のビフォー・アフターを描く。すると、寄付する側は、自分の寄付によって何が変化するかが分かる。こうした内容を我々からお伝えしています。

Vol.2に続く

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