バンダイが運営する子供向けウェブサイト「WONDER!スクール」は、動画コンテンツをはじめ「遊び」と「学び」を融合した子どもたちの新たな発表の場。Viibarを使って、女の子向けハウツー動画と英会話の動画を制作。同社のキャラクター色の少ないコンテンツを増やすことで、新たなユーザーを獲得することに成功している。今後、子どもたち自身の投稿をより促すことで、従来にない参加型メディアを目指す。

プロフィール

  • 平松氏2014年株式会社バンダイ入社。新たなメディアの立ち上げを企画するネクストメディア戦略室に配属。2015年3月にYahoo! JAPANと立ち上げた子ども向けウェブサイト「WONDER!スクール」の運営を担当。ページ全体のプロモーションのほか、動画制作などを含むコンテンツマーケティング全般に携わる。

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動画コンテンツのシリーズ化でサイト訪問のリピーター獲得を目指す

Viibar 
KPIについて、今回は事前に目標を定めていたのでしょうか?

バンダイ 
動画制作に対して、正確な数値を目標にするということは、今のところはまだしていません。WONDER!スクールは、開設からまだ1年程度で、サービス自体のシステムの改修・微調整を重ねて様子を見ているといった段階にあります。ただ、シリーズ化して動画コンテンツの本数を増やしていくと、そのシリーズの全体の視聴の底上げにつながるという傾向は見えてきましたので、こうしたシリーズ化というような方法は非常に有効であると考えています。

昨年2015年の11月〜12月、Viibarさんと一緒にお仕事させていただいた頃から、サイト訪問者数は右肩上がりで、オリジナルの授業動画を積極的に制作した2015年度下期は、動画制作数が非常に少なかった上期に比べ全授業動画PV数が35%アップしました。サイト訪問者数の増加は、いろいろな試みを行った結果によるもので、動画コンテンツを増やしたことは、その試みのうちの一つです。今後は、サイトに訪れる人たちが毎週動画を楽しみに訪問してくれているのかといった指標を、どこかで計測できればなと思っています。

Viibar 
ユーザーヒアリングなどは実施されていますか?

バンダイ 
3月に、ユーザー向け調査と、親子向けのグループインタビューを実施しました。そこで動画の感想もヒアリングしました。英会話とヘアアレンジの動画については、その場で実際に見ていただいたりもしたのですが、反響は非常に良かったです。ただ本当にこのテイストを続けていくべきかどうかは、検討の余地があると思っています。全体的にはターゲットに非常に反応が良かったので、ホッとしています。

バンダイ

単なる動画視聴だけではない双方向の情報活用により、新たな付加価値の加わった「遊び」と「学び」の場を提供する

Viibar 
WONDER!スクールに掲載されている動画は、サイト以外でも活用されていますか?

バンダイ 
そうですね、バンダイの公式チャンネルがYouTube上にあり、そこにWONDER!スクールの再生リストを設けています。元の約3分のコンテンツを30秒くらいの短い動画に編集して、続きはWONDER!スクール本体での視聴を促すといった公開方法をとっています。今の所、リアルイベントや営業の場での動画活用は考えていませんが、広告チラシの要所要所に動画コンテンツの画像を使わせてもらっています。

Viibar 
WONDER!スクール全体の戦略にも関係してくると思うのですが、今後、動画コンテンツを、どのような戦略で使っていきたいとお考えですか?

バンダイ 
そもそも、WONDER!スクールは、子どもたち自身が投稿できるサイトというのがコンセプトです。「コンテスト」に投稿や応募をするという部分に関しては、サイト訪問者にもなんとなく理解されていると感じるのですが、「授業」のコンテンツを見て投稿をするという部分に関しては、まだ認知が不十分だと感じています。

こうした投稿に関するチュートリアルの動画も、この間作っていただいたのですが、これも含めてWONDER!スクールの楽しみ方を情報発信し、子どもたちにもっと積極的に投稿してほしいと考えています。それぞれの動画にも、最後に「これ見て挑戦してみたら、投稿してね」といったメッセージを挿入して投稿を促しています。今後はもっと色々な方法で投稿を促すコンテンツ作りを意識したいなと思っています。また、「授業」で教えたことを「コンテスト」のお題にするといった試みを、この間はじめて実施したのですが、授業の中で投稿する事が難しそうなものに関しては、その授業に連動したコンテストに入れこんで、授業を見てから挑戦するという流れを担保できるような、サイト構築ができればと思っています。

Viibar 
要は双方向のコミュニケーションということですね。

バンダイ 
そうですね、ただ見て終わりではなく、子どもが自分自身で投稿もできるという部分が、YouTubeやニコニコ動画にはないWONDER!スクールの独自の強みになると思っています。WONDER!スクールは、「子どもの夢中を応援!」をコンセプトにしていますので、もう少し参加型のサイトであるという側面を押し出して、子供たちに意欲的に参加してもらえればと思っています。

少し話は逸れてしまうのかもしれませんが、今回一番お伝えたいことは、WONDER!スクールの動画ページを、いろいろな企業さまにも活用していただきたいという点です。

それは、いつでも豊富な動画コンテンツが揃っているという状況を作りたいということと同義で、同サイトの目標のひとつと考えています。様々な企業が、子どもや親子向けに商品やサービスをPRしたり、それらの企業が既に持っているハウツー動画を置いたりする場としても活用していただきたいと思っています。

Viibar 
現状は他社さんにそういったPRの場として使ってくださいと、情報発信されているのでしょうか?

バンダイ 
Facebookで、そうした趣旨の発信したことがあり、何度かお問合せいただき、動画掲載にまで至ったこともあります。こうした事例が、今後もっと増えていくと動画のコンテンツ数もジャンルも増え、すごく良いと思っています。そして、最終的に、私はバンダイのプロモーションに注力することが自分の役割の中心になると思いますので、そうした方向へ持っていければ良いなと思います。

Viibar 
動画はバナー等と違って、含めるコンテンツ量や訴えられる内容が多いと私たちは捉えているのですが、動画の可能性について今後どういう風に考えられていますか?

バンダイ 
特に対子どもという観点で言うと、子どもたちに人気の高いコロコロコミックなどの人気雑誌でも、動画という言葉が満遍なく使われていたり、YouTubeを当たり前のように子どもが視聴している状況を、どう捉えるかということだと思います。こうした状況から考えても、子どもに対して動画で情報発信するというのは非常に有効だと思います。また、バンダイにとっても商品を買って楽しんで下さいというよりも、動画を使って、よりインタラクティブに顧客と交流していくアプローチが今後必要になっていくと考えています。ただ遊ぶだけというところからWONDER!スクールで「投稿」や「応募」ができるという、別の付加価値が追加された遊びを提供できるのではないかと。動画のメッセージを発信するだけでなく、そこに学びの要素があり、それに対して実際にアクションを起こそうと思ってもらえる情報発信のありかたが、今後、非常に重要になってくると考えています。今の子どもたちに、なじみのある動画だからこそ、できる取組みをもっと増やしてWONDER!スクールを運営していかなければと思います。

バンダイ

新機軸の動画コンテンツは、社内でも高評価

Viibar 
御社内でJP先生の動画の評判が高かったという話を伺いましたが、具体的にはどんな声がありましたか。

バンダイ 
JP先生も、ヘアアレンジも好評です。社内では、何故このコンテンツを作ったのか、という反応が一部にあったのですが、まさにWONDER!スクールにとってのコンテンツマーケティングで、訪問者数を伸ばすための施策として必要なコンテンツであるという点は理解されました。キャラクター色が強くなると、そのキャラクターファンは楽しめても、すべての子どもたちにとっても等質に広く魅力的なものかというと、そうとは言い切れません。したがって、こういった一般的な子供たちが興味・関心のあるコンテンツを作っていくことも非常に大事だと思います。

一方で、今回お世話になったクリエイターさんと今後のことも色々話しているのですが、今後はバンダイで扱わせて頂いているキャラクターと絡めた動画作りをお願いしてみたいと考えています。弊社のキャラクターや商品を使うと、どういう動画ができるのかという可能性を探るため、先日クリエイターさんに複数の案を提示いただいたのですが、そうしたアイデアをいただけるということ自体がすごく助かります。昨年一年間、動画まわりで様々なアプローチを試みてきましたが、今期はもっとViibarさんとのお仕事を増やして、今後もずっとお付き合いさせていただきたいですね。

Viibar 
クリエイターさんの色々なアイデアを利用して、コンテンツが面白くなっていくプロセスは楽しいですよね。ただ、なかなか動画のアイデアを練るのは難しいと思うのですが、これについて何か感じることはありますか?

バンダイ 
本当に動画のアイデアを練るのは難しいですよね。ただ、非常に丁寧に一生懸命考えてくださるクリエイターさんは、いろいろ資料を渡すと段々深く理解してくれるようになります。そして、私たちとのコミュニケーションによって生まれたアイデアが加わると、さらに充実した内容になっていく。こうした共同作業の中で生まれたコンテンツは、非常に良い物になることが多いと感じています。しかも、動画のプロが考えてくれる案を見ると、従来、社内で行っていた商品プロモーションの手法とは、全く異なるものだと感じ、このような形で意見交換できるということは重要だと思いますね。

Viibar 
この度は貴重なご意見をありがとうございました。

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※本事例は、2016年4月に実施したインタビューに基づいて作成しました。
※本事例は掲載時点のものです。

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