株式会社AOKIは、若年層にリーチする施策としてYouTube動画広告制作を本格的にスタート。Viibarを活用しハイクオリティなクリエイティブによるABテストを実施することで、成人式キャンペーンにおいて、再生回数、視聴単価、ブランドリフト効果、サーチリフト効果といったKPIの目標値を達成。さらに前年比10%以上の成人式売上高アップに貢献し、社内評価も上々で、今後積極的にWeb動画を活用することが決定した。

プロフィール

  • AOKI株式会社AOKI マーケティング・販売促進部  林 亮介氏
    1986年生まれ。株式会社AOKIに入社し2年間店舗で営業を経験。人事部で新卒採用を担当した後、2014年秋にマーケティング・販売促進部に異動。現在はオウンドメディア・WEB広告をはじめとしたデジタル推進戦略を担当。

___制作中に印象に残ったことや苦労したエピソードなどはありますか?

非常に難しかったのは、視聴者が真似をしてしまうと危ういと思われる表現を避けつつ、Web動画としての面白さを追求していくという部分を見極め、どう形にするかという部分ですね。

しかし、今回のWeb動画は今まで挑戦できなかった広告表現やアプローチ法を打破できる一つの事例になったので、社内でのWeb動画に対する期待度というのは非常にアップしたと思います。

___テレビCMで出されている御社のクリエイティブと今回の動画のイメージはだいぶ違う印象だと思うのですが、社内で反対意見などはありましたか?

今回の動画制作では、今までに近いトーン&マナーのクリエイティブのものと、今までとは全く違うクリエイティブのものを比較するABテスト形式でしたので、反対意見は非常に少なかったです。

スーツを初めて着る若年層向けのキャンペーンでは今まで「親世代に向けて共感を図る」という目的のもと、情感に訴えるようなクリエイティブを制作していました。そうすると一方で「ファッション性」などをアピールしていくことには限界がありました。このファッション性アピールをWebでトライできないかという期待感があり、本当に顧客に刺さるのは、どっちなのだろうという視点で関心を持ってくれた人が多かったように思います。

___社内の反応はいかがでしたか?

社内で否定的な感情はほとんどありませんでした。とはいえ、若年層をターゲットにした動画でしたので、最初の試写のときは、経営層からどんな反応が返ってくるか少し不安はありました。しかし、大変好評でしたのでホッとしました。

また、若い社員にも感想をいただいて、反応を確かめたのですが「いざ、成人式へ篇(パルクール)」「心のシャッター篇」ともに概ね好評でした。すべてのエリアのマネジャーが集まる会議で試写を行ったときも、中間世代である営業部の30代~40代の社員からも好意的な意見が寄せられ、直接「あれはイイね」と声をかけてくれたマネジャーもいました。このように、社内の評判は非常に良かったですね。

成人式キャンペーン売上、前年比10%以上アップにWeb動画が大きく貢献

___今回の動画は、YouTube広告以外でも活用されていますか?

自社のサイトやLINEアカウント、メルマガなどで動画を活用しました。ただ、動画のテーマが成人式なので、一般の方に向けて大々的に展開したのではなく、その対象の方、もしくは、成人になるお子さんを持ったお父様、お母様くらいの年齢層に向けての配信になります。

AOKIhttps://www.aoki-style.com/static/seijin/

___今回の動画制作は、事前にKPIは設定されていましたか?

KPIというほど厳密ではないのですが、まず配信という面では、再生回数と視聴単価であり、効率よく動画がリーチするかどうかがポイントでした。次に動画そのものに関しては、ブランドリフト調査を行い、広告想起や好感度が上昇したかどうかというところをKPIに設定しました。これについては具体的な数値は設定していませんが、テレビよりも上回るというところを一つの目標にしていました。

さらに、サーチリフト効果では、「AOKI」とか、「AOKI スーツ」というところの検索数が上昇したかどうかというところをKPIに設定し、ABテストで戦わせるというデータをとっていました。

___それらのKPIは達成されていますか?

達成しました。具体的な数値が出ているサーチリフトの結果の一部をお伝えすると「AOKI」で2.8倍、「AOKI CM」で67倍、「成人式 スーツ」で4.7倍というデータが出ています。売上についても、成人式のキャンペーンが締まった後の集計で、前年比で10%以上伸びていました。ちなみに同時期の一般の方の売上は、およそ前年並みでしたので、ターゲットである若年層の売上が伸びたことがデータからもはっきりと分かります。

もちろんこの結果は動画だけの効果によるものではないのですが、今年始めて行った施策として、Web動画制作がありますので、それが大きな要因になって持ち上がったという風に社内では評価しています。

AOKI

Viibarを活用することで、ハイクオリティなクリエイティブによるABテストが可能に

___販促費の適正化というお話がありましたが、その最適解は導けたのでしょうか?

最適解については、まだ導けていません。今後も、若年層向けのキャンペーンでWeb動画を展開予定なので、その結果いかんで、ある程度の答えは出るのではないかと思っています。

60代以上はテレビをかなり視聴していますが、若年層はあまり視聴していないことはデータからも明らかです。ですので、テレビCMを多少減らして60代以上のフリークエンシーを適正化し、その分の予算をYouTube動画広告にあてることで、若年層のフリークエンシーが適正になるのではないかという示唆は、経営陣からも出ています。

1%あたりリーチに対するコストに関しては、当然YouTubeはターゲティングをしているのでテレビCMより安い(今回は、テレビCMの1/17〜1/3のコスト)と考えています。したがって、今回のように特定のマーケットに関しては、YouTubeの比率を多少上げたほうが、リーチの最大化を図れるだろうという試算はマーケティング・販売促進部内においてのコンセンサスになりつつありますね。

___ABテストの結果についてはいかがですか?

結果としては「いざ、成人式へ篇(パルクール)」の再生数ほうが圧倒的に多かったですね。こちらは、特に若年層に受けるかなと思っていたところ、意外にも40代以上の方にも評価が高かったです。さらに、親世代に関しても、好感度が非常に高く出ました。これは、全く考えていない結果でしたね。

「心のシャッター篇」は、親世代にはそれほど好感度が上がらなかったのですが、子世代のほうは好感度が上昇し、広告訴求ができました。いわゆる情感系の動画ですが、若年層には思った以上に刺さる内容であるということがわかり、今後のクリエイティブ制作において、非常に参考になりました。

今回のように、ハイクオリティなクリエイティブによるABテストが安価に実施できるViibarさんのシステムには非常に魅力を感じていますので、来季以降もまたお願いしたいと思っています。

驚きやワクワク感のあるユーザーを楽しませるWeb動画広告を作りたい

___今後のWeb動画制作についての方向性などはありますか?

やはりテレビCMと違ったアプローチで動画制作を行っていきたいですね。今回は、若年層という特定のマーケットをターゲットにした動画でしたが、次は一般の顧客様向け(基本的に全ての年代のビジネスマン層)に拡大をして、商品の訴求をしていくキャンペーンを打っていけたらと考えています。

___個人的に今後チャレンジしてみたい動画内容などはありますか?

今回の「いざ、成人式へ篇(パルクール)」では、若者がまだ馴染みのないスーツを、身近に感じてもらえる動画にしたいという意図から企画が生まれました。この動画はダイナミックな動きがあるので、ファッション性だけでなく、機能性もアピールできています。それと同傾向のスタイルで考えると、東京オリンピックも近いので、スーツを着ていろいろなスポーツを行うといった内容は、けっこう面白いのではないかなと考えています。また、今回のようなかっこいいテイストのクリエイティブとは違う意味でユーザーの心に響くような、ユーモアのあるクリエイティブも作ってみたいです。

テレビCMでは、15~30秒しかないので、伝えたいメッセージは限定的になってしまいますが、Web動画では制限がありません。「ユーザーが楽しくてついつい最後まで視聴してしまう」ような驚きやワクワク感があるクリエイティブの広告を作っていきたいですね。

※本事例は、2017年1月に実施したインタビューに基づいて作成しました。
※本事例は掲載時点のものです。

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